ミャンマー

「ミャンマーの民族について」

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トリビア〜ミャンマー豆知識〜

ミャンマーは、多民族国家であり、130以上の少数民族が存在するとされていますが、その中でも主要な8つの民族グループが公式に認識されています。以下はその8つの民族グループと彼らの特徴、宗教についての概要です。

ミャンマーの8つの主要民族

1. ビルマ族(バマー族)

政治的にも文化的にも最も影響力が強い民族。ビルマ語を話し、ミャンマーの国家アイデンティティの中心。

– 人口割合: 全体の約68%~70%

– 居住地域: 主に中部、イラワジ川流域

– 宗教: 大多数が上座部仏教を信仰

2. シャン族

タイ語族に属し、タイやラオスとの文化的なつながりが強い。農業を中心にした生活を送っている。

– 人口割合: 約9%

– 居住地域: 東部、シャン州

– 宗教: 上座部仏教、アニミズム(一部はキリスト教)

3. カレン族

独自の文化を持つ民族で、キリスト教徒も多い。独立や自治権を求めた活動が続いている。

– 人口割合: 約7%

– 居住地域: 東南部、カレン州および他の州にも分布

– 宗教: 上座部仏教、キリスト教

4. ラカイン族(アラカン族)

ミャンマーとバングラデシュの国境に接する地域に住んでおり、豊かな文化を持つ。

– 人口割合: 約4%

– 居住地域: 西部、ラカイン州(旧アラカン)

– 宗教: 主に上座部仏教、ムスリム(ロヒンギャ族を含む)

5. モン族

古代ビルマ地域に大きな影響を与えた民族で、文字や文化を伝えた歴史がある。

– 人口割合: 約2%

– 居住地域: 南部、モン州

– 宗教: 主に上座部仏教

6. カチン族

キリスト教徒が多く、独自の言語や文化を持つ。鉱業などに従事する人が多い。

– 人口割合: 約1.5%

– 居住地域: 北部、カチン州

– 宗教: 主にキリスト教(カトリック、プロテスタント)、アニミズム

7. チン族

主に山岳地帯に住み、伝統的な農業を営んでいる。

– 人口割合: 約1.5%

– 居住地域: 西部、チン州

– 宗教: 主にキリスト教(プロテスタント)

8. カヤー族(カレンニ族)

独自の文化と言語を持ち、少数派としてのアイデンティティを維持している。

– 人口割合: 約0.75%

– 居住地域: 東部、カヤー州

– 宗教: 上座部仏教、キリスト教

ミャンマーでは、上座部仏教が最も広く信仰されており、全人口の約90%が仏教徒です。

しかし、少数民族の中には、キリスト教、イスラム教、アニミズム(自然崇拝)などを信仰する者もいます。

– 上座部仏教: 主にビルマ族、シャン族、モン族、ラカイン族に信仰されている。

– キリスト教: カレン族、カチン族、チン族などに多く、カレン族の約30%はキリスト教徒です。

– イスラム教: ロヒンギャ族やその他一部の民族がイスラム教を信仰しています。

– アニミズム: 自然崇拝や祖先崇拝などの伝統的な信仰が少数民族の一部に残っています。

このように、ミャンマーは多様な民族と宗教が混在する国であり、それぞれが独自の文化と価値観を持っているため、異なるバックグラウンドへの理解と尊重が求められます。